~この記事で解決すること~
あと、次の6G通信はどんな感じになるんだろう?
それだけでなく、今後の6G通信に関しても現状の情報から解説します。
“G”の意味とは?
結論から言うと、Gの意味はGeneration(世代)です。
つまり、○G通信とは、第○世代の通信システムを意味します。
ということで、こうなったら6G通信、こうなったら7G通信というわけではなく、
各通信事業者などが話し合うなりして決めるものです。
そのため、ユーザーの購買意欲を促進する目的で設定されると言っても過言ではありません。
(確かに「○G通信に移行します」って言われたら買いたくなりますよね笑)
通信世代の変化
では、通信の世代はどのように変化してきたのでしょうか?
今回は1G通信から現在の5Gまでの変化をまとめて紹介していきます。
1G通信|アナログ通信
まずは、1G通信です。
1G通信では、初めて携帯電話が利用できるようになりました。
リリース当時の携帯電話はショルダーフォンと呼ばれていて、数kgの大きく重い電話を肩からぶら下げるというものでした。
今の携帯電話をみると、不便に感じるのかもしれませんが、当時としては画期的なものでした。
これを機に携帯電話の発展が始まっていき、現代のスマートフォンへと進化していきます。
ちなみに、このときの性能はもちろん通話のみでメールなどの使用はできません。
2G通信|デジタル通信スタート
次は、2G通信について紹介していきます。
2G通信の特徴は、なんといってもデジタル通信の開始です。
このときを機に携帯電話の通信がアナログ通信からデジタル通信へと変化していきます。
デジタル通信に移行することでより多くのデータが送れるようになりました。
それによって、電子メールやWebブラウジングを携帯電話上で行えるようになりました。
快適なインターネット利用はできませんでしたが、その当時の携帯電話の使い方に革新を与えたと同時に、携帯電話の発展の礎を築きました。
3G通信|初の世界標準規格
次は、3G通信についてです。
意外と知られていないのですが、実は3G通信で初めて「○G通信」という表現を使用するようになりました。
3G通信が開始される前までは、世界各国がそれぞれ開発を行っていたので、世界基準で明確な携帯電話に関する基準がありませんでした。
ですので、日本の携帯電話は日本だけで、アメリカのものはアメリカだけで使用できるという状況にあり、海外での使用はできませんでした。
この状況を打破しようと取り決めがされたのが、「3G」という通信規格です。
これまでのアナログ通信、デジタル通信をそれぞれ1G、2Gと名付けた上で提案がされました。
また、3G通信に移行したことで、既存の通信システムがより大容量なものへと変化していき、通信速度が大幅に改善されていきました。
この安定した通信によって、Webサービスも充実していくと同時に、
終盤にはスマートフォンがリリースされ、更に通信に革命が起こりました。
4G通信|高速通信
次に紹介するのは、4G通信です。
4G通信でスマートフォンのニーズに応えることができる高速通信が実現されるようになりました。
スマートフォンの発明により、データ通信へのニーズは一気に高まりました。
この需要に答えるべく始まったのが、4G通信です。
4G通信の実現によって、通信速度は3G通信に比べて更に高速化しました。
これによって、4G通信が実現した現在ではストレスなくスマートフォンの操作ができますし、
動画でさえスムーズに見ることができるようになりました。
この4G通信の実現によって、スマートフォンのポテンシャルを最大限まで引き上げたと言っても過言ではありません。
余談:LTEについて
LTEとは、Long Term Evolutionの略称で、長期的な進化という意味です。
3Gから時間をかけて進化して4Gになる過程の通信ということになります。
そのため、3.9Gなんて呼ばれたりしています。
実を言うと、通信会社によっては4G通信とは明確に区別しない場合が多いようです。
それぐらい4Gと同等の性能ということですね。
5G通信|IoT時代の幕開け
最後に現在、普及が進んでいる5G通信に関して解説します。
5G通信のコンセプトは、大容量で高速な通信に加えて、低遅延で、同時多接続可能な通信を目標としています。
5G通信の目標は、IoT社会の通信需要に答えることです。
今後の社会は、あらゆるものがクラウド接続されるIoT社会です。
ですので、通信システムのターゲットはスマートフォンだけでなく、スマート家電やウェアラブル端末などの幅広い領域なものへと変化していきます。
このような状況に応えるためには、従来の通信の容量にこだわるだけでなく、多接続性の進化も必要とされます。
また、IoT化が進むことで、コネクテッドカー(自動運転車)や医療などでの遠隔操作が盛んになっていくことが予想されます。
このような需要に答える「低遅延」も5G通信での重要なテーマです。
通信の少しの遅れで、人命に関わってくるので、もっとも大切な項目とも言えます。
もちろん、通信容量が増加することで、他視点でのスポーツ中継や、360°の映像が楽しめるVR動画の配信も行われていくことが予想されますが、5Gのキーワードは「IoT」であると私は考えています。
5Gで使用されている周波数帯はこちらで解説しています:
<本記事の内容> 通信で使われる周波数って何?周波数が変わると通信の何が変わるの? では、今回は周波数に焦点を当てて解説していきます電波の前提知識:周波数とは?波長とは?[…]
次世代通信|6G通信とは?
では、次世代の通信規格と言われてる6G通信の現段階での構想を紹介していきます。
今回はNTTドコモが公開している6G通信に関するホワイトペーパーを参考にして紹介していきます。
まだ確定というわけではないので、情報があり次第、順次更新していきます。
いつから6G通信は開始されるのか?
NTTドコモでは、2030年代を目処に6G通信の開始を目標としているそうです。
5Gは2020年代中にほとんど実現される見通しで、それが終了次第サービスに着手するということになります。
では具体的に5G通信とはどのような差別化を図るのでしょうか?
5Gとの違いを解説していきます。
5Gと6Gとの違い
6G通信のコンセプトとして、以下の6つが挙げられます。
- 超高速・大容量通信
- 超低遅延
- 超多接続・センシング
- 超高信頼通信
- 超ガバレッジ拡張
- 超低消費電力・低コスト
最初の3つは5Gの進化版です。
4つ目の超高信頼通信も低遅延の延長上なので、省略します。
つまり、5Gの強化版+超ガバレッジ拡張&超低消費電力・低コストということになります。
超ガバレッジ拡張とは、より広い範囲でネットワーク環境を構築するというものです。
具体的には、エリア100%の陸上の通信環境に加えて、
海、空、宇宙まで範囲を広げた通信環境の構築を目標とします。
超低消費電力・低コストとは、ネットワークと端末の消費電力を下げることで、地球にも経済的にもやさしいネットワークを構築するというものです。
また、端末の消費電力を自動ワイヤレス充電で補うことで、バッテリーの心配をする必要がなくなる社会にすることも目標としているそうです。
ワイヤレス充電とは、現在使われている「置くだけ充電」のものではありません。
電波に電力を乗せることで、まるで通信するかのように電力を受け取ることができます。
(詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。)
~今回のお悩み~ ワイヤレス充電ってなんだろう?どうやって動いているのかなあ。。。今後はどんな風に進化していくのかなぁ 「最近話題になってきているワイヤレス充電について皆さんはきちん[…]
つまり、6Gの5Gとの違いは、5Gの技術のレベルアップだけでなく、
「ネットワークの範囲拡大」「省エネ」ということになります。
6G通信の実用例
6G通信の特徴が理解できたところで、実用例について紹介していきます。
- ホログラム
- 触覚を含む五感通信
- ウェアラブル端末の高機能化
- IoTの進化
- 遠隔操作の進化
基本的には、5Gの進化バージョンという認識でいいと思います。
下の3つは5Gでもよく挙げられるものですね。
それらがより安定して、かつ宇宙などの様々な場所で利用できるようになるということです。
上の2つはデータの伝送容量が急増することで実現することができると考えられます。
しかし、ホログラムや五感通信は、通信環境だけでなく、その他のテクノロジーの進化にも関係してくるので、本当に実現できるのかどうか個人的に注目しています。
まとめ
この記事では、1Gから5Gまでの通信世代の歴史を振り返り、その後6G通信の概要について解説しました。
内容をまとめると以下の通りです。
- Gの意味:Generation(世代)
- 1G:アナログ通信開始
- 2G:デジタル通信開始
- 3G:初の世界標準規格
- 4G:高速通信
- 5G:IoT時代の幕開け
- 6G:5Gの強化+エリア拡大+省エネ
6Gに関しては、以前紹介したワイヤレス充電の電波放射形の応用例が使われていて、
やはりIT分野は相互につながっていくことを実感しました。
まずは、5G通信が確立されることが急がれますが、これから来る6G通信も楽しみですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。