【最低限知っておきたい】電波の基本知識をわかりやすく解説(図解)

~この記事で解決すること~

 
電波のことが何もわかりませーん
周波数?波長?そもそもどういう意味がわからないよ…
 
では、今回で電波の基本知識を理解しましょう!
周波数といったとても基本的なところからさらっていきます。
最後まで見ることで、通信関係のニュースを見て困ることがないレベルまで理解力を引き上げるので最後までご覧ください。

 

電波とは

電波とは

 

では、そもそも電波とは何でしょうか?

似たような言葉に電磁波という言葉もありますが、どのような違いがあるのでしょうか?

まずはここから解説していきます。

 

電磁波とは

電磁波とは
図1:電磁波とは

 

電磁波とは、電場と磁場の変化を伝搬する波のことをいいます。

電場と磁場の意味はざっくりと書くとこんな感じです。

  • 電場:電気を帯びている空間
  • 磁場:磁気を帯びている空間

 

図1に電磁波の性質を図解しました。

電磁波が電場と磁場が互いに垂直の関係を維持しながら進んで行くことがわかります。

また、電場と磁場は垂直の関係ですから、互いに干渉し合うことなく独立して進んでいきます。

 

電波は電磁波の一種

周波数ごとの電磁波の名称
図2:周波数ごとの電磁波の名称

 

では、電磁波と電波の違いとは何でしょうか?

結論から言うと、電波は電磁波の一種です。

電磁波の大枠の中に電波が含まれています。

 

では、この枠組の基準は何でしょうか?

答えは周波数です。

 

図2では、周波数ごとの電磁波の分類を示しました。

電磁波の周波数が3THz(テラヘルツ)を超えると光になってしまうので、

それ以下の周波数を持つ電磁波が電波の定義になります。

つまり、電波は電磁波の一種で、光と兄弟のような関係を持っていると言えます。

 

電磁波の発生方法

アンテナの電磁波の放射の原理
図3:アンテナの電磁波放射の原理

 

電磁波はどのように発生するのでしょうか?

結論から言うと、アンテナを使用して発信されます。

 

では、アンテナを通じてどのような電波を発生するのか?

図3を使って解説していきます。

電磁波は以下の手順を通じて発信されています。

  1. 電場が発生
  2. 磁場が垂直方向に発生
  3. その磁場の垂直方向に電場が発生
  4. 以下2と3の繰り返し

 

電場を生じさせると、その電場に呼応して磁場が発生します。

その後、それに呼応して再び電場が生じることで電磁波が放射されるというものです。

 

電磁誘導の法則(右ねじの法則)をイメージしていただけると理解できるかと思います。

電流が導線に流れるとその反時計回りに磁場が生じ、

逆にコイルに磁石を入れるとコイルに電流が流れるというものです。

 

このようにして、電場と磁場が交互に生じ合うことで、電磁波が発生します。

 

電波とは電磁波の一種
・電磁波とは電場磁場を運ぶ波
・電磁波はアンテナによって放射される

 

 

電波の基本用語

電磁波の基本用語5選
図4:電磁波の基本用語5選

 

電波とは何かわかってきたところで、

これだけは知っておきたい電波の基本用語を5つをざっくりと解説していきます。

  1. 振幅
  2. 周波数
  3. 周期
  4. 波長
  5. 位相

 

① 振幅

 

振幅とは、電波の振動の幅です。

言い換えると、振動の中心と最大値の差です。

また、振幅は電波の電力と密接な関係があります。

つまり、振幅が強いほど、強い電波と言えます。

 

② 周波数

 

周波数とは1秒間に電波が振動する数のことをいいます。

振動数なんて呼ばれたりもします。

周波数が高いほど揺れが激しく、低なると穏やかになります。

 

周波数への理解を深めたい:

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周波数と通信の関係

 

③ 周期

 

周期は電波が一回振動するのにかかる時間をいいます。

1回の振動の定義ですが、電波が大きさ0から最大の大きさになり、その後最小の値を取ってから再び0に戻るまでのことを言います。

周期と周波数は反比例の関係にあり、周波数が大きいほど周期は短くなっていきます。

 

④ 波長

 

波長とは、振動が一回振動する間に進む距離のことをいいます。

波長と周波数は反比例の関係にあり、周波数が高くなるほど波長は短くなります。

ちなみにアンテナを設計する際は、波長の長さを基準に設計するので、周波数が高くなるほど、アンテナは小型化します。

 

⑤ 位相

 

位相とは、周期を360°に分けたときにどの位置にあるのかを表すというものです。

例えば図4だと、0°で振幅が0、90°で最大、180°で0、270°で最小値を取り、360°で0に戻るという風になります。

位相も電波を理解するには基本中の基本なのでしっかりと抑えておきましょう。

 

電波の基本用語5選
振幅:振動の幅
周波数:振動の頻度
周期:振動にかかる時間
波長:1回の振動で進む距離
位相:周期を360°に分けたときの位置

 

まとめ|電波の基本知識

電波の基本知識まとめ

 

今回は電波に関する基本知識をざっくりと紹介しました。

まとめると以下の通りです。

  • 電波は電磁波の1種
  • 電磁波は電場磁場を持った波
  • 電磁波はアンテナによって放射される
  • 電波の5つの基本用語
    • 振幅:振動の幅
    • 周波数:振動の頻度
    • 周期:振動にかかる時間
    • 波長:1回の振動で進む距離
    • 位相:周期を360°に分けたときの位置

 

いかがだったでしょうか?

この基本知識を元に無線通信を理解していきましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました

 

通信に関しての理解を深めたい: